6月13日
雨も止み上がり、微かに青空も見え始めた6月13日の放課後。
道路の片隅で女の子が水たまりを目の前にししゃがみ込んでいる。
どうした。
と私は頭を傾げるも、すぐに
水たまりが怖くて跨げないのかと理解する。
私がその子に手を差し伸べると女の子は逆に不思議そうな顔をして私を見つめるも、私の手を握り、軽々と水たまりの上を越える。
水が怖いの?気を付けなよと、女の子に手を振り別れを告げる
今日、知らない人に声をかけられた。
確か、上級生の人だ。背が私よりもっともっと高いから絶対そうだ。
わたしはただ水たまりに映る空を眺めていただけなんだけど、
その上級生の人は「大丈夫?渡れる?」といい私に手を差し伸べた
いいところだったんだけどな
その人にばいばいする
もうわたしのことを見ないことを確認し、また水たまりの中をみつめる。