無駄遣いをしよう

「無駄遣いをしよう」

 

あと1cmのとこで言葉はまた体内に戻される

あと1cmなのに

肝心の声はでない、

大事な場面で、一番伝えたい言葉はいつも声帯がきゅっとつまり

まるで声などもともとないかのように締め戻す

 

 

 

 

声がうまくだせない

 

 

 

 

おまえには意見や考えがないのか

おまえには声はないのか、舌はないのかと責められれば責められるほど

 

そうじゃないんだと叫んでいるのに

相手にはなぜか聞こえないようで

 

伝えたいことがあるのに

  

どうしてこんなにも声を出すことが大変なのか 

伝えたい言葉を伝えられないあの苦しさはいまだ覚えている

 

 

声は無意味で

なくなればいいのにと

こんな声なんて誰かに渡してしまえと思ったけど

 

 

言葉を音として発することができた瞬間の喜び

発した時にわかる気持ち、しらなかったことを知って感動して

 

 

ああ、ただどこかに声を置いてきただけだったんだなと

 

 

いつかこの声が尽きるまでは

声の無駄遣いをしていきたいと思うようになり 

 

スーっと空気を吸い

大きく叫んだ

 

 

 

 

僕には声がある